【編集PICK UP!】コンセプトは『一緒にをつくろう』DIY工務店が首都圏で本格始動!

2017年2月1日~3日の日程で開催された「ギフトショー2017 LIFE×DESIGN」で、ひときわ来場者の注目を集めたのが、今回初出展となるDIY工務店。
DIY工務店のコンセプト、今後のビジョンなどについてうかがった。

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「DIY」と「工務店」、一見相容れない、この両者をつなぐものとは?

DIY(Do It Yourself)は言うまでもなく、専門業者やプロに頼むのではなく、自分たちの手で作ったり、直したりしようとする考え方、人たちをあらわすコンセプトだ。
一方、工務店は家づくりのプロとして施主の要望を形にし、完成品に仕上げるのが仕事である。この相容れない両者をつなぐのが、DIY工務店の掲げる「一緒にをつくろう」というコンセプト。
最近リニューアルされたDIY工務店のサイトのトップページには、このコンセプトが次のように語られている。

一緒に作った場所には人が集まり、友達になり、 そして街になります。
ペンキを塗ったり、フローリングを貼ったり、 キッチンを付けたり。
作るって楽しい。作ったら愛着がわく。
愛される場所には人が集まる。 人が集まればいっしょにつくれる。
そんな場所をあなたといっしょに作りたい。
お家を一緒にを作ろう! お店を一緒にを作ろう! 学校やホテルを一緒にを作ろう!
そして、楽しい街を一緒にを作ろう!

(引用:DIY工務店オフィシャルサイト

つまり、プロにしかできないことはプロの手で。自分たちでできることは自分たちで。という、新しい家づくりのスタイルを提唱している。しかし、これは単に建築やリノベーションの工程を分割し、作業を分担するということではない。DIYという協働作業を通じて、ワクワクする時間や体験を共有することにより、そこに仲間が生まれ、その仲間がさらに多くの仲間を引き寄せ、強いコミュニティが形成されていく。
DIYは、仲間、協働、コミュニケーション、愛着といった人と人、人と建物の関係をを育てていくための、ひとつの手段なのだ。

【実例】DIYで古い団地や築40年のビルを再生

すでに関西圏ではいくつかの成功事例がある。
DIY工務店の現経営陣が運営し、2015年に泉北ニュータウンの公社茶山台団地でおこなわれた「DIY(R)SCHOOL」というプロジェクト。DIYスクールの講師と一般募集で集まった参加者が、団地の空き部屋を解体から完成まで、全21回のDIYワークショップ形式でリノベーションするというプロジェクトでは、「一緒につくる」という体験を通じて、参加者同士のコミュニティが生まれ、プロジェクト終了後もSNSなどでコミュニケーションをとりながら、お互いの住まいに行き来し、一緒にDIYを楽しんでいるという。

また、大阪市浪速区にある築40年のビル「SALT VALLEY」の再生では、延700人が協力者として集まり、今では、多くの老若男女が集まる情報発信の場となり、地域を巻き込んだイベントが定期的に開催されている。

「UP MARKET」が開催される第三日曜日には、日頃乗降客が2000人前後である最寄駅が4000人を超えることもあるという。まさにDIYを通じたコミュニティと愛着のある場づくりの実例だ。

DIY工務店の今後の展開とは?

では、DIY工務店の今後の展開はどのようなものなのか。
ひとつは、「DIYハウス」という住み手と一緒につくる家。新築マンションやハウスメーカーの住宅にありがちな画一的な家ではなく、もっと自分らしい家に住みたいという住み手のために、新築木造タイプとマンションリノベーションタイプの二種類を提供するもの。
これは、躯体や水道・電気などの必要最低限の工事をプロが低価格で請負い、壁や床などの内装は住み手がDIYでおこなうという住宅。モデルプランは【1350万円/30坪】。もちろんDIYについてのサポートも可能だ。

また同様のコンセプトで「一緒につくるキッチン」「一緒につくるドア」なども、今春には発売が予定されている。
さらに東京・渋谷では、ある既存の建物をコンバージョン(用途変更)したゲストハウスの開発なども進んでいるという。

今後の、DIY工務店の展開から目が離せない。


DIY工務店オフィシャルサイト

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