プロが教える溶接DIY講座④ ~ 溶接レベルアップのカギは材料の切断にあり!

プロが教える溶接DIY講座の4回目は材料の切断です。溶接のテクニックを一生懸命に練習してもなかなか上達しない・・・。そんなお悩みをもっている皆さま、もしかしたら材料の切断方法に原因があるかもしれませんよ。

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溶接DIYの上達を目指すなら材料の切断方法を見直してみよう

皆さま、溶接DIYに使用する鋼材や金属パイプ、どうやって切断していますか?ディスクグラインダーを使っておられる方が多いのではないでしょうか?実はグラインダーって精度が出にくい切断方法なんです。

こんな状態で溶接していませんか?

まず材料の切断精度が低いとはどういうことでしょうか。下の画像は、ディスクグラインダーとバンドソーで切断した場合の比較です。

どちらも45°に材料を切断し、直角に突き合わせて溶接する工程ですが、精度の違いは一目瞭然です。ディスクグラインダーの方は大きな隙間があり、角度も微妙に狂っていますので、このまま溶接してもきれいに仕上がりませんし強度も出ません。一方バンドソーで切断した方は、突き合わせの隙間もなく、キレイに直角が出ています。

材料切断のキモは「寸法」と「角度」

この写真からもわかるように、材料の準備段階で溶接のクオリティが決まってしまうと言っても過言ではありません。そして材料の切断で重要なのは「寸法」と「角度」です。特にテーブルや作業台などを作る場合には、わずか1~2ミリの寸法差でもガタツキの原因になりますし、1か所でも角度がズレていれば、うまく接合できず全体の歪みにつながります。

ディスクグラインダーがミリ単位の加工に向いていない理由

下の画像は先ほどの材料の断面ですが、ディスクグラインダーの方はパイプに対して切り口が斜めになっているのがわかるでしょうか?また断面もガタガタしており、これが突き合わせた時の隙間や角度のズレを生む原因となります。

ディスクグラインダーは、安価で便利な工具ではあるものの、手に持って使うことを前提としているため、ミリ単位、1°レベルの加工にはあまり向いていません。切断後にズレを修正することもできますが、切っては修正、切っては修正・・・では、手間ばかりかかってDIYが楽しくなくなってしまいますよね。

精度の高い切断ができるDIY向けの工具とは

溶接DIYのレベルアップを目指すなら、溶接機そのものよりも切断工具を見直してみることをオススメします。今回は直線切りと角度切りの精度が飛躍的に上がる「バンドソー」、「チップソー」と、曲線も自由自在に切ることができる「プラズマ切断機」をご紹介します。

棒材やパイプをラクに正確に切断できる「バンドソー」

バンドソーとは、帯のように輪っか状になった刃を回転させて金属や木材を切断する工具です。

主にパイプや棒材、アングル、フラットバーなどの切断に向いており、直角はもちろん45°、60°など角度をつけた切断もできます。バンドソーのメリットは、火花や切り粉がとびにくく、比較的音が静かなことです。一方、大きく重いことや、価格がやや高めなことがデメリットと言えます。


バンドソーを使った45°切断

機種によりますが、同じ長さ・角度の材料を何本も切り出せる「定寸ガイド」、厚い材料などを切る時に、本体の重みで切断できる「自重切断」などの機能を備えたものもあり、テーブルの脚や棚のフレームなど、同じ「寸法」「角度」の材料を切り出したい時に非常に便利です。少々値は張りますが、一度使ったら手放せないオススメの工具です。

いろいろな材料に対応できる「チップソー切断機」

チップソー切断機とは、高速回転する円盤状の刃で金属や木材を切断する工具です。

刃を交換することにより、鉄だけでなくステンレスや木材なども切断でき、直角はもちろん、角度切りも可能です。バンドソーよりも切断が速いという利点がありますが、切り口は粗くなります。また、高速回転する刃や、火花、切り粉などに注意しながら作業する必要があり、バンドソーよりやや難易度は上がります。

板材を直線・曲線で自由に切断できる「プラズマ切断機」

プラズマ切断機とは、高温のプラズマにより素材を焼き切って切断する工具です。

通電する素材のほとんどに使用でき、棒材やパイプだけでなく、幅広の板材にも使えるのが特徴です。また直線だけでなく曲線も自由に切ることができるので、例えば円形の天板や文字(図柄)の切り抜きなどにも使えます。


プラズマ切断機を使えばこんな作品も作れます

デメリットとしては、本体のほかにエアーコンプレッサーが必要になる場合があり、コストが高めになること、切断時に火花が飛ぶことなどが挙げられます。

その他の切断方法

なお、ディスクグラインダーで精度を上げるコツとしては、正確にケガく、材料をしっかり固定する、ケガキ線の真上から見下ろしまっすぐ刃を降ろす、などがあります。また、丸ノコやジグソーに金属用の刃を装着して切断する方法などもありますが、慣れないと危険な上、精度を出すのは難しいのであまりおすすめできません。専用工具の購入がどうしても難しければ、ホームセンターでカットサービスをおこなっている店舗もありますので、利用してみるのもよいでしょう。


切断精度を上げるには正確なケガきが重要

SUZUKIDおすすめの切断工具5選

それでは最後に、本記事の監修をいただいているSUZUKIDおすすめの切断工具をご紹介していきます。

■バンドソー

EDGE HOPPER(エッジホッパー)EH-01

【特徴】
トリガースイッチを押しながら、トリガーロックをかけることで自重切断が可能
0°から60°までの角度で材料を切断ができる
コンターテーブル(別売)を使えば、切り抜きや、曲線の切断も可能

EDGE HOPPER Piccolo(エッジホッパー ピッコロ)EHP-01

軽量コンパクトなDIYモデル

【特徴】
0°から45°までの角度切断が可能
台座から外して手持式でも使用可能
切断箇所を照らすLEDライトや材料固定に便利なクイックバイスにより作業効率が高い

■チップソー切断機

KIDCUT(キッドカット) KC-180

【特徴】
0°から45°までの角度切断が可能
小型・軽量で高速カットが可能
SUZUKIDオリジナルの高品質メタルチップソー(刃)付属

■プラズマ切断機

エスパーダ15 Forte(フォルテ) APC-15S

【特徴】
電源100V 23A使用の場合、軟鋼4.0㎜(最大)まで良好切断
効率的な作業を実現する”PFC機能”、スタート楽々な”パイロットアーク”を採用
トリガにはカバーを付けた”安全トーチ”を採用
わずか8.3kgの軽量ボディ

エスパーダ15 tutto(トゥット) APC-15E

【特徴】
電源100V 15Aを使用の場合、軟鋼1.6mmの素材が切断可能
100V 25Aの場合、軟鋼3.2mm・ステンレス2.0mmの素材が切断可能
板にトーチを当てて握るだけで切断が開始するので、動かすだけで切断が可能
約7kgの軽量ボディ

記事監修

SUZUKID(スター電器製造株式会社)

SUZUKIDは創業60年を迎える小型溶接機のパイオニア。溶接機の販売だけでなく、直営ショップ「Fe★NEEDS(フェニーズ)」で溶接ワークショップも開催していますので、初心者の方でも安心して購入できます。

SUZUKID公式サイト https://suzukid.co.jp/

Fe★NEEDS(フェニーズ)オンラインショップ

https://www.rakuten.co.jp/feneeds-welderspoint/

溶接機や溶接グッズの購入に関するご相談

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