プロが教える溶接DIY講座⑤~初心者向け溶接面の選び方

溶接作業の必須アイテムと言えば「溶接面」。でも種類がたくさんあってどれを選べばいいのかわからないという声をよく聞きます。そこで今回は、溶接DIY初心者の方が溶接面を選ぶときの基準やポイントについて解説します。

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溶接作業で溶接面が必要な理由

まず、そもそもなぜ溶接面が必要なのか知っておきましょう。溶接時には非常に強い光「アーク光」が出ます。そして、このアーク光には「可視光」という眩しい光の他に、目に有害な「赤外線」や「紫外線」が多く含まれています。アーク光を直接見てしまうと、こうした有害な光線が原因で、目の痛み(ゴロゴロ感)、涙が止まらないなどの症状が数日間続くこともあります。目が開けられないほどの痛みを感じることもありますので、溶接をするときには目を保護するための「遮光フィルター」がある溶接面を必ず使用しましょう。

溶接面の種類

それでは溶接面の種類から見ていきましょう。

手持ち面

まず昔ながらの溶接面のイメージ「手持ち面」です。その名の通り、遮光プレートが入った面を片手で持ちながら使用します。

手持ち面最大のメリットは、「軽い」ことと「価格が安い」ことです。長時間作業を続けるプロの職人は軽さを重視して、手持ち面を使う方が多くいますが、片手での溶接作業は慣れと技量が必要で、初心者の方が最初から使いこなすのは難しいでしょう。

かぶり面

手持ち面の「両手が使えない」というデメリットを改善したのが「かぶり面」です。ヘルメットのようにかぶれる形状になっており両手を使って作業ができます。

ただし、常に遮光されている状態になりますので、溶接していないときも暗いというデメリットがあります。価格は手持ち面と自動遮光溶接面の中間くらいで、比較的安価に購入することができます。

自動遮光溶接面

そして溶接DIY初心者の方にもっともおすすめなのが「自動遮光溶接面」です。自動遮光溶接面は、液晶フィルターとセンサーにより、アーク光が出ている時は暗く、出ていないときは明るく、自動的に視界を切り替える機能を持った溶接面です。

かぶったまま両手が自由に使え、遮光度(暗さ)の調整ができるなど多くのメリットがあります。一方デメリットは、価格が高く、手持ち面などと比べるとやや重いことが挙げられます。初めて溶接に挑戦する方は、まずこのタイプで検討してみることをおすすめします。

その他

その他にも、皮革を使った「皮面」や、メガネ型の「溶接ゴーグル」などがあります。

皮面
溶接ゴーグル

皮面は、軽くて折り畳めるので持ち運びしやすいのが大きなメリットです。ゴーグルはコンパクトで軽いので「ちょっと使い」には便利ですが、顔が保護できないので長時間の使用には向きません。

自動遮光溶接面を選ぶときのポイント

それでは、溶接DIY初心者にもっともおすすめの「自動遮光溶接面」の選び方について詳しく解説していきます。

【ポイント1】遮光度・遮光カラー

自動遮光溶接面のスペックのひとつに「遮光度」があります。アーク光が強いほど遮光度の高い(暗い)液晶を使う必要があります。JIS規格では、DIYで多く使用される「被覆アーク溶接」の35~75アンペアの場合の遮光度番号は#7~#8 、75~200アンペアだと#9~#11とされています。使用する溶接機に合わせて適切な遮光度が設定できる溶接面を選ぶようにしてください。
また、遮光カラーはグリーンが一般的ですが、ブルーの方が材料の継ぎ目が見やすいという方が多く、主流になりつつあります。


ブルーフィルターによる遮光

【ポイント2】遮光速度

「遮光速度」とは、アーク光が出てから遮光するまでの時間を言います。目の保護という観点では速いほどよいのですが、実際には「1/10,000秒」以上の性能があれば、ほぼ問題ないと言われています。海外メーカーの商品等で、まれに「1/10,000秒」より遅いものもあります。必ず確認するようにしましょう。

【ポイント3】遮光感度

「遮光感度」とは、液晶が反応する光の強さを言います。自動遮光溶接面の液晶は、アーク光以外の光(白熱電球や太陽光など)にも反応してしまうため、作業場の照明や明るさに合わせて、適切に感度が調節できる溶接面を選びましょう。

【ポイント4】遮光度・遮光感度・戻り速度の調節機能

自動遮光溶接面には、作業者や環境に合わせて、遮光度・遮光感度・戻り速度(遮光状態から元の明るさに戻るまでの時間)を調節する機能があります。この機能にはアナログ式とデジタル式があり、デジタル式の方が簡単かつ正確に調節できますが価格は高くなります。アナログ式でも機能としては十分で安全性にも問題ありません。

【ポイント5】視野の広さ

自動遮光溶接面は、液晶パネルの大きさによって視野が決まります。当然、視野が広い方が使いやすく、溶接箇所を正確に狙うことができます。ただし視野が広い(=液晶が大きい)タイプは価格も高くなるので、予算と相談しながら検討しましょう。

【ポイント6】重量・フィット感

溶接面は作業中かぶりっぱなしになるため、できるだけ軽く、フィット感のよいもの(ヘッドギアの品質がいいもの)を選ぶようにしましょう。

最後に、溶接面に限ったことではありませんが「初心者ほどしっかりした品質のものを選ぶ」ことが大切です。品質のよい道具は技術の未熟さをカバーしてくれますし安全性も高まります。またレベルアップしてからも長く使い続けられるので結果的にはおトクになります。

SUZUKIDおすすめの自動遮光溶接面

それではSUZUKIDおすすめの自動遮光溶接面をご紹介します。

アイボーグ180°デジタル EB-300PWD

【特徴】
SUZUKID最上位モデル
広い視野を視認出来る180°パノラマワイドパネルを搭載
鮮明な視界を確保するEU規格最高評価取得の高性能ブルーフィルター
液晶パネルと目の距離と面体の装着角度を手軽に調節できる新型ワンタッチヘッドギア
溶接光に適した遮光度・感度・戻り速度を自動設定する「オートモード」

FIELDER(フィールダー) FD-200

【特徴】
高性能&ローコストで抜群のコストパフォーマンス
ブルーフィルターで鮮明な視界
こだわりのカラーリングとロゴデザイン

Libero LR-200MG / LR-200SB

【特徴】
溶接DIY初心者に最適なエントリーモデル
エントリーモデルながらブルーフィルター採用(遮光度#7~#13)
ダイヤル操作で遮光度の調整が簡単
こだわりのリミテッドカラー、モスグリーンとサンドベージュの2色展開

遮光度調整機能付き液晶カートリッジ デジメタル DGM-100


(2023年2月~ 発売予定)

【特徴】
これを使えば、手持ち面が自動遮光溶接面に早変わり!
市販の手持ち面・かぶり面に装着可能なデジタル制御の高性能カートリッジ
ブルーフィルターで鮮明な視界を確保
液晶カートリッジ初!遮光前遮光度 #2.0
熱に強いステンレスボディ。耐熱温度300℃



SUZUKID直営ショップ 「Fe★NEEDS(フェニーズ)」では、これらの各種溶接面をお試しいただけます(要予約)。お気軽にお問合わせください。

記事監修

SUZUKID(スター電器製造株式会社)

SUZUKIDは創業60年を迎える小型溶接機のパイオニア。溶接機の販売だけでなく、直営ショップ「Fe★NEEDS(フェニーズ)」で溶接ワークショップも開催していますので、初心者の方でも安心して購入できます。
SUZUKID公式サイト https://suzukid.co.jp/

Fe★NEEDS(フェニーズ)オンラインショップ

https://www.rakuten.co.jp/feneeds-welderspoint/

溶接機や溶接グッズの購入に関するご相談

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